自然エネルギーを上手に利用する家

E邸(東京都足立区)/設計:田村貴彦

太陽光発電パネルと太陽の熱をダイレクトに利用するパッシブデザインの家。敷地に正対ではなく南に振って配置しています。
リビングのテラス寄りに玄昌石を貼り床下はコンクリートを施工しているので、冬は直接太陽の熱が蓄熱され、その熱で暖められた空気が吹抜けを介して建物全体に行き渡ります。夏は遮熱性の高いブラインドで窓を閉じて調節。パッシブシステムを熟知した設計・施工で、ご家族が毎日快適にお暮らしです。


ダイニングの棚はファイルボックスと引出しできれいに整理したので、必要なものがすぐに取り出せます。右の壁はマグネットが利用できるのでメモや伝言に重宝しています。

吹抜けの心地よいリビング。冬はブラインドを開けておくととても暖かくなります。小上がりの和室は障子を閉めれば客間に。

リビングからテラスまで段差なく続くことで庭が近く感じられます。室内側にもテラスと同様に玄昌石が貼られ、床はパイン材で自然塗料を塗布しています。

2階の多目的スペースは子どもたちの空間として使用。壁は鮮やかな水色にし、カラフルなブラインドでアクセントをつけています。個室の子供部屋は作らず、吹抜けに面してスタディコーナーを設けました。将来に備えてコンセントやネット配線も準備してあります。

寝室上部のロフトは収納として重宝。2階の階段近くには洗面コーナーと姿見を設置しました。浴室は裏庭に面して横長の窓を配置しました。

南に面した窓から太陽光を室内に取り入れます。自然のエネルギーを上手に利用している好例です。

E邸 DATA

工  法:重量木骨(SE構法) 2階建
竣工年月:2013年9月
敷地面積:192.27㎡
延床面積:99.98㎡
設  計:田村 貴彦
施  工:株式会社参創ハウテック
撮  影:大槻 茂

「住まいの設計」2015年5・6月号(扶桑社刊)に掲載されました。


カサボン住環境設計

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