オープンルーフのある家

化学薬品製造に携わるご主人とインテリア好きな奥様、そしてサッカー大好きな兄弟の4人家族。ご実家のあった敷地を土地利用をきっかけに家づくりがスタートしました。

 

ご主人の仕事の関係で海外に7年生活した経験があります。そこは自然豊かな周辺環境に囲まれた住環境でした。対してこの住宅の敷地は都内の高密度な住宅街。前面道路は比較的交通量が多く、隣家は近接して立ち並んでいます。ご実家のあった土地故、難しいと理解しているものの出来るだけそのギャップを埋めたいと希望されていました。

 

通風や採光の面からメインのLDKは2階にあります。南側には水周りをまとめ、LDKとの間にインナーテラスを挿入することにしました。インナーテラスはリビングの延長としての場、道路からの卓越風を取り入れる装置、屋上へ登るためのジャンクションの様な役割があります。都内に住まいながらも「自然を感じながらカーテンのない生活」というご要望を実現することが出来ました。

 

ダイニングの上には大きな天窓=オープンルーフもあります。

オープンルーフからは北側の奥にあるリビングスペースにも光を届け、階段スペースから1階の玄関へと柔らかな光を落とします。オープンルーフには明るさを得るだけではなく、冬には太陽の熱を取り入れる役割もあります。日差しの厳しい夏は断熱可動扉を閉めて日射遮蔽をして室内温度をコントロールすることができます。窓の大きさと位置はSketchUpによる日当りシミュレーション、Daylight Visualizerで輝度の変化を確認して温熱の検討につなげました。さらに周辺環境を考慮したモデル化を行い、「暖冷房負荷」「自然室温」「費用対効果」の相関関係を導き出して決定しました。

 

開口部を抑えた外観から想像が出来ないほど内部は開放感で満ち溢れ、自然と呼応する快適な空間となっています。

吹き抜けの外壁

吹付けの外壁。厳しい建築面積を最大限有効に使うため、敷地形状をそのままオフセットして外壁ラインを決定しています。

プライバシーを考慮して外観は比較的窓が少ない印象です。

玄関ホール階段

玄関ホール横にある階段は蹴込の無いストリップ階段。2階からの光を玄関ホールまで光を導きます。

階段横の個室を仕切る壁の欄間部分には通風の為の木格子があります。

廊下の壁面収納

1階の廊下の壁には壁面収納があります。

ご主人の出張先からのお土産、家族の思い出写真等が飾られて訪れた人も楽しませてくれます。 透明なアクリルは地震があっても通路に物が散乱しない為の対策です。

ロフトにある天窓

ロフトに上がる階段上部にある断熱可動扉付きの大きな天窓。

冬の昼間は扉を開けて日射を取り入れます。冬の夜は閉めて室内の熱が逃げるのを低減させます。

夏の昼間は日射をさえぎるため扉は閉めますが、夜に開けると窓から熱が排熱され室内温度が下がる効果も確認されました。

家事スペースからのキッチン 家事スペースからキッチンをみる。
ロフトから見るキッチン

ロフトからダイニングをみる。

ダイニングテーブルはブラックチェリーのオリジナルデザイン。

キッチン

ekreaのオーダーキッチン。

家具としてのキッチン。

オープンテラス 周辺は低層地域なのでインナーテラスは囲まれていますが上部は開放的です。
格子の目隠し インナーテラスの格子は目隠しのため斜めに角度を振っています。通風のための格子でもあります。
屋上 屋上は物干し場でもあり、富士山も見られる見晴台です。ここから屋根に簡単に登ることが出来きるので日常的なオープンルーフのメンテナンスも可能です。

竣工:2012年  延床面積:132.04㎡  木造(SE構法)

意匠設計:井田晋介  環境設計:阿式信英

施工:株式会社 参創ハウテック

ページ上へもどる